部屋にあるものひとつひとつに「おやすみ」を。穏やかな気持ちで眠れそうですよ。
静かな静かな月の夜。壁の深い緑色が印象的な部屋のベッドで、うさぎの子どもが眠りにつこうとしています。おばあさんうさぎも編み物をしながら、子どもうさぎを見守っています。でも、まだ寝たくない気持ちでソワソワしていたのでしょうか、おばあさんに、静かに…と小さい声で言われると、子どもは「眠りの儀式」を始めました。おやすみおへや。おやすみおつきさま。おやすみいすさん。おやすみとけいさん…。目についたもの、ひとつひとつに「おやすみ」をしていきます。この静かな繰り返しのリズムが心地よく、何だか絵本を読む私たちまで眠たくなってくるようです。ページをめくるごとに部屋の中は暗くなり、窓の外の月も昇ってきます。秋の夜長に、ゆったりとしたおうち時間を味わえる名作絵本です。
このコーナーで紹介してきた絵本はクーム事務所に揃えてありますので、ご覧になりたい方はお気軽にどうぞ。