おうちに家族がいて明かりが灯るとき、おうち自身もうれしいのかも。

これは郊外に建つ一軒の家のお話。そこに若い夫婦が住み始め、庭に花を植えたり、部屋の壁を緑色に塗ったりして自分たちらしい住まいにします。面白いのはすべて「おうち」の視点で語られていること。女の子が生まれ、元気に成長していくのですが、大きくなるたび、柱に背の高さの印をつけられるのも楽しみだというおうちの言葉に、優しい眼差しを感じます。やがて年月がたち、娘は結婚して巣立って行き、夫婦も老いていきます。おうちも少し寂しそう。そしてついに明かりが消えてしまいます…。でも新しい家主がやってくると、また新しく生まれ変わっていくのです。家ってやっぱり、家族と一緒に物語を紡いでいくものなんですね。
クームも、家族の暮らしに寄り添う家づくりをしていきたい、とあらためて思いました。

このコーナーで紹介してきた絵本はクーム事務所に揃えてありますので、ご覧になりたい方はお気軽にどうぞ。