ここでしかできない、お酒づくり。それが七戸の誇りを生む。

お酒づくりには、水、米、人の3つが重要と言われますが、こちらで使う水は町を流れる高瀬川の伏流水。軟水なので、ふっくらとやわらかいお酒ができるそうです。そしてお米はすべて青森県産。地元愛を感じますね!最後は人。杜氏と蔵人たちが持つ技術はもちろん、チームワークも大切。一心酒造りのスローガンのもと、みんなの心も一つになって、七戸でしかできないお酒が生まれます。

人の五感は、超高性能センサー!鋭い感性で、うまいお酒ができる。

今の時代、科学的な分析もとても大事なので、データはしっかり蓄積しているとのこと。ただ、そのうえで逆にわかってくるのが、杜氏と蔵人たちの感性=五感の鋭さ。人の五感は、センサーとして考えるとものすごく繊細で緻密なもの。伝統と経験を踏まえた鋭い感性なら、仕込みの状態のちょっとした変化にも必ず気づき、それを元に最適な判断ができるそうです。職人さんってスゴい!

お酒づくりは、子育てに似てる?気を配りながら、時には厳しく。

盛田さんのお話で興味深かったのは、お酒づくりの過程が子育てに似ているということ。異変が起きないか常に気を配りつつ、必要な手だてをしっかりとして、あとは育つのをじっくり待つ。また、強い酵母を育てるために、高温のヒートショックを繰り返し与えることもあるそうです。甘やかしすぎないのが子育てに通じますよね、と微笑む盛田さんが印象的でした。

日本酒は、季節で表情が変わる。だから、自分好みを見つけてみよう!

日本酒は、冬から春にかけては華やかでフレッシュな新酒が楽しめます。また、ひと夏を越えて秋になると、風味がまろやかに落ち着いたひやおろしが店に並び、それを待つファンもいます。そうやって味の変化を比べたり自分好みを見つけるのも、日本酒の楽しみのひとつ。なお、盛田庄兵衛では、蔵元から定期的に旬のお酒が届く「頒布会」もあるので、それを利用するのもオススメ!

「作田」が「化田」に見える?ラベルに潜む、粋なメッセージ。

七戸の作田(さくた)地区で特別契約栽培されたお米を使った銘柄「作田」。そのラベルの「作田」の筆文字が「作」にも「化」にも見えるのですが、実はそこには「田んぼの化身」というメッセージが潜んでいます。つまり、お酒は田んぼで育ったお米が身を変えたものなんだという意味。お米にこだわった作田ならでは、ですね。
他にも「七力(しちりき)」というお酒のラベルもスゴいですよ。「ウラもオモテもない気持ちで、まっすぐ勝負する」という気持ちを込めて「転んでも七力、ウラから見ても七力」というテーマを表現。早速、ラベルをウラから透かしてみると…あらフシギ!「七」と「力」が現れました!これはぜひ、お試しあれ。ちなみに「七力」の夏バージョンのロイヤルブルーラベルも斬新。夏らしくクールに描かれた花火や山脈のデザインは、麹菌の形やクエン酸の構造式の形なんですって。ストーリーのあるラベルは、お酒を飲む時間をいっそう楽しくしてくれますね♪

これはレア!「鯖専用酒」!?お酒を買ったら、鯖も買おう。

ひと目見たら忘れられないユニークなお酒、それが「魚シリーズ 鯖」。ラベルには、ぷっくり太ってかわいい顔した鯖の絵が描かれ、インパクト大!八戸沖名産の脂の乗った鯖にフィットするようにスッキリ淡麗に仕上げられた吟醸酒だから、お酒も鯖もグイグイ進んじゃいそうです。シメ鯖なら冷やで、焼き鯖ならちょっとぬる燗くらいも合いそう。数量限定なので、見かけたら即ゲット!

イッツ、テイスティ!カナダなど海外でも、ファン急増中。

近年、日本酒は世界から熱い視線を浴びています。盛田庄兵衛のお酒もカナダへの輸出が始まり大変好評で、さらにはシンガポールや香港あたりからも直接オーダーが来るとのこと。皆さん、日本酒ならではの旨みに感動し、大きなリスペクトを寄せてくれるそうです。私たちも今こそ誇りを持って、どんどん飲んで楽しんで、周りの人にも自信をもって奨めちゃいましょう!

株式会社 盛田庄兵衛

七戸町字七戸230 ウェブサイト

表紙および特集誌面の酒蔵内の撮影:写真のオクヤマ