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暖炉のある家

暖炉のある家

十和田市

暖炉のある家

大工のこだわり!

現場監督と大工さんからの熱いこだわりを聞けたので、今回は、大きい写真でお送りします!


皆様これがどこかわかりますでしょうか? 壁や天井の羽目板の写真です。

まずは入隅から。
上の写真を見てください。羽目板が左の壁と右の壁でピッタリあっていますよね!(` ・ω・´ )
羽目板をテキトーに貼ると、お互いの材がぶつかり合うこの入隅の部分が上手く合わないんです。

勾配天井の部分も斜めのカットに気を付けてます!
(傾斜のある天井なので、壁の羽目板は斜めにカットしておかなければなりません。)


出隅の方も見てください。
この出隅部分、材の端っこは斜めにカットされていて、どちらかの材の縁が見えないようになってます。
小口(こぐち)テープという、材の断面を隠すシールで処理するビルダーさんが多い中、クームではこういう所もちゃんと作ってます。
ちょっと隙間が空いているように見えますが、これは全然許容範囲内! 木は乾燥して収縮したり沿ったりするので、加工後に取り付けたのに、ぴったり合わせている大工さんはむしろスゴイのです!

それから目立たないけれど、技術とこだわりのある見切り!
見切りは、床や天井、角があったり部材が切り替わる所をキレイにカバーするための部材です。
羽目板の雰囲気を損なわないように、既製品じゃなく、パインの材から大工さんが丸ノコで作ってるんですよ(` ・ω・´ )b

ぱっと見では気にならない所でも、いかに美しく見せるか。
設計は一見では目に入らない“ノイズ”を取ることにとても注意を払っていますが、それを実際にカタチにする大工さんはスゴイ技術を持っているんです!
クームの大工さんは、ワザ自慢の大工さんですよ~(≧▽≦)

パインの羽目板

先週の中頃に外壁検査も終わり、今は中の造作をどんどん進めてます!

さて、このお家は天井に羽目板を貼ります。
ところどころポツポツ濃い所は、“節”のある所です。
この節は好みもあると思いますが、松のそれらしい雰囲気が出てイイ感じになりますよ♪



使っている羽目板の樹種はパイン=松なのですが、松にもいろいろ種類があります!
この羽目板はレッドパイン(アカマツ)ですが、床材はロッジポールパインという違う種類を使います。

他にもクームで使うのはラジアータパインやたまにメルクシパインも使います。
もっといろんな種類があるので、興味のある方は調べてみてください(^^♪

それぞれの木には特徴があって、色合いや手触り、加工のしやすさや軽さ・耐久性などが異なります。
他にも、樹種の違いだけでなく、産地の気候でも木の雰囲気は結構変わりますよ。
さらに言えば、同じ林に生えていても、赤っぽい木もあれば、白っぽいのもあります。
人それぞれに個性があるように、木にも個性があって興味深い世界です(` ・ω・´ )!

木のような窯業サイディング

外部では外壁張りが進んでいます。
この角度からだと、このお家のチャームポイントの窓が良く見えますね(^^♪


外壁を拡大してみると、小さめの板をうろこのように重ねた模様になっています。


このような模様・構造は北米ではよく使われていて、本物の木を使って屋根や外壁を仕上げます。その材料はウッドシェイク、ウッドシングルと言われます(レッドシダー(米杉)を使っているのでシダーシェイクとも言います)。

※それぞれの違い:
ウッドシェイク:木目が目立ってデコボコしている。斧で木材を手割りしたように、木の繊維に沿っているのが特徴で、主に屋根に使われます。
ウッドシングル:製材していてシェイクよりも木目が目立たず、シャープな印象。屋根だけでなく、壁にも使われます。

本物の木の特徴として、何も塗装しない素地の材は色が抜けていって、経年によりシルバーグレーになります。そもそもが“変化を楽しむ材料”と言えます。
(北米でよく使われる背景には、材の産地である他にも、ヴィンテージ・歴史を感じさせる建物の不動産価値が高い、住み継ぐことが普通に行われる文化なのもあります)


一方で、施工当時のまま木のオレンジを保ちたい!という場合もありますよね。
その場合、窯業(ようぎょう)系のサイディングを使う方法があります。

今回はその利点から窯業系を選びました。過去に施工した物件はこんな感じです。

***

さて、お家の表側ですが、こちらの面も続けて外壁が張られていきますよ!
この時点で完成形がだいぶイメージできるようになりましたね(` ・ω・´ )

天井と床の間

壁の断熱入れ・気密シート張りも終わって、石膏ボード張りが始まりました。


石膏ボードは壁と天井を覆ってクロスの下地になる他、耐火性UPにも貢献してくれます。


↑は天井に石膏ボードが貼られる前の様子です。
配管や電気の線がいっぱいありますね!(` ・ω・´ )

1Fの天井~2Fの床の間には他にも遮音材を入れたり、暖房や空調のための配管を通したりします。もちろん2Fを支える重要な梁(はり)なども通ってますよ♪
いつもは隠れてしまう天井と床の間ですが、ロマンが…、いや、技術が詰まっているんですね!

屋根がかかりました

前回の建て込みから少しして屋根がかかりました!


骨組みだけだった屋根に合板が貼られて、天窓がつき、屋根材の下準備がされて…



外回りの合板貼りもさくさく進んで、今ではこんな感じです!


このお家は、リビングや個室が勾配天井になっています。
普通のお家よりは、屋根の始まりが低い感じでイメージしてもらうとわかりやすいです。

高さが低めのお家は、結果として“外壁”の面積が小さいので、材料の規格寸法・使う向き次第ですが、ちょっとだけコストダウンが可能になる場合もあります。(屋根の勾配や大きさ、材の単価にも左右されますね)
デザインとしても、細長い建物よりも安定した印象を受けます♪

…お家のデザインって間取りの描かれた平面図だけでは語れないんですねぇ(-_- )
お家を東西南北の4方から見た立面図と、あるラインでお家を輪切りで見た断面図、場合によっては内観パースも総動員して、頭の中にある家をアウトプットします!